第35回 繁栄する社会の末端の人々
山田さんちの長男の太郎君は牛乳を飲んで、牛乳パックを二つ学校へ持って行きました。
そうすると太郎君は担任の先生から「山田君は頑張って地球環境保護のために牛乳パックを二つも持って来ました。みなさんも熱帯雨林を守るために、山田君のようにリサイクルにはげみましょうね。」と、ほめられました。
その話を聞いた太郎君の妹の花子ちゃんは、先生にほめられたお兄ちゃんがうらやましくて仕方がありません。
そして花子ちゃんはお母さんにねだって、同じように牛乳パックを二本買ってもらって、嫌いな牛乳を頑張って飲んで牛乳パックを学校に持って行きました。
結局、兄妹二人で牛乳パックを四本消費しました。
だったら、最初から瓶の牛乳を飲んだらいいんじゃねーの?
なんて冗談ですが、でもこれがリサイクル運動の本質なんですよね。
僕は生まれも育ちも大阪で、ホームレスさんが日本一多い町なのです。
僕の以前の職場の得意先さん(スクラップ工場)に聞いたことがあるのですが、空き缶拾いのホームレスさんで、真面目に缶を潰して回収される方で、一番稼がれる方の日収が、およそ2500円だそうです。
そして中には不真面目な人もいて、アルミ缶の中に水を入れてキャップを閉めて重量を増して、それがバレて出入り禁止になるホームレスさんもいるようです。
で、環境です。ホームレスさんの自転車組を見ていると、ほとんどが空き缶の回収です。
で、軽トラ組です。こちらはホームレスさんではないでしょうが、主に新聞紙や雑誌などの古紙を回収されてます。
僕の子供の頃はチリ紙交換と呼ばれてまして、収入もかなりの額で「チリ紙御殿」なんて揶揄(やゆ)されていた時代もありましたが、今では細々と経営されているようです。
この辺の理由は、やはり政治問題で、チリ紙交換のライバルであり政治家である、正義と真実の人、桑原茂一が深く関わっているようです(嘘ですよ、嘘)。
で、疑問なのが、政府や企業がリサイクルを推進しているペットボトルや食品トレーをどうしてホームレスさんが回収しないのでしょうか?
答えは簡単です。リサイクル出来ないからです。
一度、政府のお偉いさん方は、リサイクル商品についてホームレスさんに相談されたらいかがでしょうか。
社会の末端の最下級の人々ほど、物の値打ちの大切さを知っておられるのですから。
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投稿者: Nao
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