葉桜の下で (短歌)

ほろ酔いの編集長 Anthony Photo by Kyonkyon 撮影場所:大阪市 西成区 某公園
葉桜の下 烏賊下足(いかげそ)を焼く 木漏れ日に
煙目に沁み 薄涙
庵祖兄
毎年、こじんまりと近所の公園で花見をしていたのだけれど、今シーズンの土・日曜日は何故か雨になることが多くて、その機会を失ってしまった。
それが、先日、午後から晴れてきたんで、葉桜で花見ってやつも粋かな? と、炭と七輪を用意して、冷蔵庫に残っている食材と酒を持って出かけた。
同じように考える人も多いのか、何組かの先客が思い思いに花見弁当を拡げたり、バーベキューの準備やカセット・コンロで鍋の用意をしていた。
彼女とゆっくり酒を酌み交わそうと思い、少し離れた藤が無い藤棚(枠だけ)の下にあるベンチに座り、地面に七輪を置いて炭火を起こした。
投稿者: Anthony




Photo by Anthony 撮影場所:大阪市 西成区 某公園内
画像の中央に写っているゴミのような物は、見てのとおりのゴミである。(笑)
だけど、これが火起こし用の着火剤となる 「使用済みの割り箸」 と 「洗濯機の糸くずネットに溜まった繊維の固まり」 だ。
捨てて当たり前の物を他の用途で使う。 こんな誰にでもできる簡単なことが、エコの第一歩だと思っている。
30年近く前に、和歌山の温泉近くにあるキャンプ場で冬場にテントで3泊ほどして過ごしたのだけれど、2日目くらいに隣にテントを張っていた東京・神田の古書店の1人息子だというキャンプ馴れした人に教えてもらったのが、この着火剤?だ。
その時、僕は新聞紙やら落ち葉を拾い集めたやつを使っていたんだけれど、なっかなか炭に火が点かなかった。
けれど、その人は、袋から取り出したグレーもゴミと割り箸を適当に置いた上に炭を乗せて、ライターで着火すると、、、 一瞬、大きな火が燃えたと思ったら数分で、炭に火が燃え移った。
それから、何度もキャンプやバーベキューを何度もしているのだけれど、最初に肉をバーナーで炙って、その焼け出した肉の脂を染み込ませた炭で火起こしするというやり方をしていたので、このやり方をやったことは無かった。
が、最近の 「SDGs」 という、うさん臭いというかウソ臭いというか、結局は企業が最終的に利益を得るようにしか思えない流行?に背を向けた僕は、洗濯をするたびに少しづつ、この繊維ゴミを溜めていたのだった。
で、昨年の秋にベランダで焼肉をするときに使ったら、わりと効果的というか、いつもよりラクに火が起こせたので、今回も繊維ゴミを溜めていた。

急遽、花見を決行することにしたので、事前の食材の買い出しなんかはしていない。
よって、冷蔵庫に眠る食材と天ぷらにしようと買っておいたイカのゲソと缶ビールに缶チューハイ。
キノコやタマネギやらでは脂もでないし、、、、 ということで、前述の繊維ゴミ着火が役に立つというもんだ。
さて、繊維ゴミと割り箸、そして安物のマングローブ炭を七輪にセットして、いざ、点火!
あららら、イキナリの黒煙に近い白煙と異臭が立ち込めて、周囲の花見客への迷惑にこちらは、ペコリ、ペコリ。
これは、、、、 化学繊維の、、、 いわゆる、、、虫も食わないが魚は、結果的に食べてしまうという、、、マイクロ・プラスチックの素、、、
秋に使った時は、夏場のタオルや綿製品の繊維の集積物。
片や、この春のお宝?は、冬場に着ていたフリースやらアクリル生地のセーターの成れの果てが主成分。
そりゃあぁ、よく燃えるけれど、、、 有害物質だらけの煙も発生するわ!
ということで、焼けたイカのゲソを頬張りながら、煙が目に沁みて、痛くて痛くて、涙が出てきた。
白煙が出なくなってから食材を焼いたけれど、なんだか、いつもの煙より痛かった。
それは、化学繊維や化学製品を使わなければ生きていけない、今の日本人、、、自分を含めてだけれど、情けないやら、悲しいやら、、、、 そんな気持ちが心に沁みたからなのか?
と、考えながら、またビールを1本。
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