映画 『バニシング・ポイント』 4Kデジタルリマスター版

『バニシング・ポイント』 4Kデジタルリマスター版
Photo by Kirishima  撮影場所: 宮城県 仙台市 青葉区 某所


先日、仙台駅東口のチネ・ラヴィータで 『バニシング・ポイント』 4Kデジタルリマスター版を観てきました。


 52年前に制作されたアメリカン・ニューシネマの傑作映画が、4Kデジタルリマスター版で見事に蘇った!


 最小限の台詞と映像と音楽よって展開される映画は、素晴らしく文学的で詩的とも言えるでしょう。

 もちろん、映画 『マッドマックス』 に多大な影響を与えたという凄まじいカー・アクションは、衝撃的で感動的。

 観る価値十分。 かなり、お勧めの映画です。







投稿者: 霧島

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物語の舞台は、荒涼としたアメリカ中西部。


 陸送屋のコワルスキーは、70年型のモンスター・カー、ダッチ・チャレンジャーをコロラド州デンバーから1.200マイル (約1.900キロ) 離れたカリフォルニア州サンフランシスコまで15時間で届けるという無謀な賭けをした。


 平均時速200キロで爆走するダッチ・チャレンジャー。 猛追跡する各州警察。 盲目のD.J スーパー・ソウルらの助けもあり次々と追跡をかわし、バニシング・ポイント (消失点) に向かってアクセルを踏み続け 時空を駆け抜ける!





『バニシング・ポイント』本予告編   (YouTube 動画)



やはり、脚本と演出が素晴らしいと思いました。


 サンフランシスコへ向かって爆走する行程で、フラッシュ・バック手法を巧みに使い、主人公コワルスキーの過去が徐々に明らかになっていく。


 ただ賭けの為だけに爆走しているイカれた若者では無いと解る構成は、実に素晴らしい。

 この辺のところが、 『俺たちに明日はない』 や 『イージー・ライダー』 などのアメリカン・ニューシネマに共通する精神性なのでしょう。

 また、全編に流れる10曲以上のニュー・ロックやカントリー・ロック、ソウルは、この映画に欠かせないもの。選曲のうまさが際立っていました。

 主人公コワルスキーを助ける、盲目のD.J スーパー・ソウルの哲学的で宗教的なしゃべりには感動しましたね。

 ちなみに、アメリカン・ニュー・シネマとは、当時のハリウッド映画とは一味も二味も違うもので、ベトナム戦争や腐敗した政治、警察などに反抗する若者の心情を綴った映画です。

 1960年代後半 ~ 1970年代半ばにかけて、盛んに制作されました。



 → 映画 『バニシング・ポイント』 4Kデジタルリマスター版 公式サイト





Mountain - Mississippi Queen  (YouTube 動画)



『ミシシッピー・クイーン』 マウンテン


 ヒッピーのバイク乗りの女性、役名 nude rider の登場。


 全裸で、バイクに乗っているんです。 驚きました。(笑)

 こんな、一息ついてほっとするシーンに流れるのがこの曲です。

 まさに、ミシシッピー・クイーン!(笑)





Kim & Dave 映画「バニシング・ポイント」Nobody Knows  (YouTube 動画)



『ノーボディ・ノーズ (バニシング・ポイント) 』 キム&デイヴ (キム・カーンズ )


 衝撃的なラスト・シーンに流れるのがこの曲です。


 なぜか、ほっとして思わず聴き入ってしまいました。


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コメント 18

There are no comments yet.
utokyo318
2023/04/21 (Fri) 06:10

当時からハードなアクションシーンがあったということで、この時代もさまざまな工夫を凝らして作られたのでしょうね♫
映画は、挿入曲も大きな影響を与えますが、その曲もすばらしいということで、見応えある作品だろうなと思いました。

ももPAPA
2023/04/21 (Fri) 06:43

おはようございます♪

バニシング・ポイント インパクトある映画でした。それが4Kデジタルリマスターで甦るとは‼ 観てみたいです。マウンテン "ミシシッピー・クイーン" 巨漢ギタリスト "レスリー・ウエスト"のギターから弾き出されるパワフルなフレーズとVocalにシビれたものです。

霧島
2023/04/21 (Fri) 16:01

utokyo318さん

そうですね。いわゆるハリウッド映画とは違う、ド派手なアクションや
残酷さ、アメリカの影みたいなものを扱った映画が作られたのは
このころからですね。
おっしゃる通りです。映画と音楽・挿入歌は切っても切れない関係ですね。

霧島
2023/04/21 (Fri) 16:02

ももPAPAさん

こんにちは。
そうでしたか、ももPAPAさんは、バニシングポイントを観たことが
あるのですね。この映画のことや内容なども知ってはいましたが、
観たのは初めてでした。若い頃に観ていたら、今とは違った感動を得られた
だろうなー?と思いました。
マウンテンやグランドファンクなどのアメリカンハードロックには、
中学生の頃にちらっとはまりましたね。(笑)

Anthony
2023/04/21 (Fri) 20:21

高校生の時に名画座で、クレイジー・キャッツの無責任もの、ジャッキー・チェンのカンフーものだったかと3本立てで見ました。

 全裸女ライダーのシーンには、ビックリしましたが、僕もバイク乗りたくなって、ホンダの原付バイクを友達に売ってもらいました。

 しっかし、ロン毛だったので、猟銃で撃たれて殺されるのは嫌だったので、乗るのはヤメました。(笑)

Noriちゃんねる
2023/04/21 (Fri) 22:36

こんばんは

車も音楽もなんかすごくワクワクします。

宮崎の勤
2023/04/22 (Sat) 02:14

タランティーノの映画、デス・プルーフで、やたらとこの映画のことを語るシーンがあって、気になったんでレンタルで見たら、面白すぎ!

宮崎の勤
2023/04/22 (Sat) 02:15

編集長!

>ロン毛だったので、猟銃で撃たれて殺されるのは嫌だったので、乗るのはヤメました。(笑)
おい、おい、それはイージー・ライダーのラストシーンだろ?(笑)

Tanoken
2023/04/22 (Sat) 11:55

マッドマックスやイージーライダーは若い頃に何度か観て夢中になったので、この映画も観たら夢中になりそうです。やっぱカーアクションの映画はかっこいいですね。

霧島
2023/04/22 (Sat) 19:18

Anthonyさん

ほんとですか?驚くべき三本立てですね。(笑) ジャッキーチェンですと
「ドランクモンキー酔拳」ですかね?  昔、仙台にも名画座があり、よく
観に行きました。たしか、こんな感じの三本立てもあったかもです?(笑)

霧島
2023/04/22 (Sat) 19:22

Noriちゃんねるさん

そうですね。この頃からロードムービー+音楽、挿入曲多数と言う感じの
映画が多くなってきました。その分セリフは極端に少なくなってきましたね。

霧島
2023/04/22 (Sat) 19:26

宮崎の勤さん

そうでしたか! わたくしもタランティーノ監督(脚本家としても)
が好きなので、「デスプルーフ イン グラインドハウス」は観ました。
確かに、「バニシングポイント」やピーターフォンダの「ダーティー
メリー クレージーラリー」などをやたら褒めるシーンがありましたね。
いやーよく覚えてますね。驚きました。
「ダーティーメリー クレージーラリー」は、まだ観てないので
是非観てみたいですね。

霧島
2023/04/22 (Sat) 19:28

tanokenさん

そうですか。間違いなく夢中になると思います。最近のカーアクション映画は、
CGで合成、加工しているのでアニメっぽいというか、薄っぺらな感じがします。
やっぱり、昔の「マッドマックス」や「ブリット」、「フレンチコネクション」
などのカーアクションは最高にいいです。

ももPAPA
2023/04/23 (Sun) 09:18

イージー・ライダー グラインドハウス

おはようございます♪

イージー・ライダーも懐かしいですね! ピーターフォンダやデニス・ホッパーが乗るロング・フォークのバイクがカッコよくてバイクに憧れたもんです。劇中で流れるステッペンウルフの、"Born To Be Wild"がカッコよかったなぁ
https://www.youtube.com/watch?v=y4YxC1e7e9o

グラインドハウスも観ましたが、B級映画専門で上映する"グラインドハウス"の雰囲気を敢えて映像の中に醸し出しながらのテンポのいいストーリー展開に痺れっぱなしの映画でした。
http://hotcafe1025.blog114.fc2.com/blog-entry-2867.html

霧島
2023/04/23 (Sun) 18:16

ももPAPAさん

ステッペンウルフの「ワイルドで行こう!」ですね!
わたくしも大好き曲です。当時「イージーライダー」に衝撃を受けて
サントラ盤のLPレコードを買いました。特にバーズの「ワォズント・
ボーン・トゥ・フォロー」は何度聴いてもいい曲です。
「バニシングポイント」以上に選曲のうまさが際立っていましたね。

リンクを拝見しました。映画のラスト、タフな女子チームが変態殺人鬼と
対決しボコボコにして抹殺するシーンは痛快でした。女子チーム、
かっこよすぎです。やっぱりリベンジ映画はこうありたいですね!!(笑)

Anthony
2023/04/23 (Sun) 20:41

宮崎の勤 くん、

>>ロン毛だったので、猟銃で撃たれて殺されるのは嫌だったので、乗るのはヤメました。(笑)

>おい、おい、それはイージー・ライダーのラストシーンだろ?(笑)

 よく、ご存知で。有名なシーンですからね。 僕も何十回も見ましたよ。

 でも、ピーター・フォンダもデニス・ホッパーも亡くなって、寂しい限りですが、作品はずっと残り続けるんで、また、何年後かに見るつもりです。



Anthony
2023/04/23 (Sun) 20:49

>驚くべき三本立てですね。(笑) ジャッキーチェンですと「ドランクモンキー酔拳」ですかね?

 たぶん、そうだったと思います。 他にも木人拳とかも見ました。


>昔、仙台にも名画座があり、よく観に行きました。たしか、こんな感じの三本立てもあったかもです?(笑)

 二番館、三番館っていう感じじゃなくて、完全に支配人の感性と地域性でセレクトしていたようですが、

 寅さんとか、の懐かしの喜劇、ジャッキーやブルースリー他のカンフーものは絶対に入れて、後は洋画の名作、迷作を入れてましたわ。(笑)

霧島
2023/04/23 (Sun) 22:53

Anthonyさん

仙台の名画座では、アメリカンニューシネマ特集とかで、
「俺たちに明日はない」「イージーライダー」「華麗なるギャツビー」
の三本立てなんてのがありました。なんで、アメリカンニューシネマに
「華麗なるギャツビー」入るのや??と今でも思ってます(笑)

ほんと寂しいかぎりです。
「イージーライダー」では、監督、脚本、プロデューサー、主演を務めた
ピーター・フォンダもデニス・ホッパーも死んでしまいました。
生きてるのは、助演男優賞にノミネートされたジャク・ニコルソンだけです。
まあ、人間、時の流れ運命には抗えないですからしょうがないですね(涙)

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