花冷え・鼻冷え (短歌)

Photo by Anthony 撮影場所:大阪市 西成区 某所
花冷えの 桜の下(もと)で 鼻冷える
マスクずらして 酒をチビチビ
庵祖兄
近所の公園に花見に出かけた。
といっても、新型コロナウイルス(中国・武漢 発祥)が、まだまだ蔓延しているさなかなので、友人・知人を集めてバーベキューだの花見弁当だのといったのとは無縁だ。
ただ、ただ、桜の花を愛でるだけだ。 と、いいつつも、ポケット瓶にはスコッチ・ウイスキーが詰まっている。
満開の桜木の下、空を見上げると薄っすらと陽は差し込むけれど、「花冷え」 の言葉どおりに冷え込んできた。
この寒空の下、花見客は皆無? だと思っていたら、「寒い寒い」 「熱い暑い」 と叫びながら、カセットコンロで鍋を囲んでいる集団が数組いた。
マスク無しで、密集、密着して、酒飲んで歌っていやがる。 しまいには、この近く出身の女性歌手 大塚愛が歌っていた 『さくらんぼ』 を大合唱、、、
これは、ヤバイ!と かなり距離を取っていたものの、その中の子どもがノーマスクで3人くらいでこっちに走ってくる、、、 「コロナ うつしたる~~」 と、、、なんじゃ、こいつら? 親が親なら、子も○○状態だ。
こんなんじゃ、いつまで経っても、普通の日常には戻れないなと実感した。
ポツンと離れた場所のある桜木の下に移動して、ポケットからウイスキーを取り出してチビりチビりと舐めるように味わった。
マスクをずらしたら、鼻の先が冷えてきてクシャミが出そうになったけれど、そこに桜の花びらが一片、落ちてへばりついて、クシャミが止まった。
満開の桜の下で、遠い国の戦争が終わることを願うばかり。
投稿者: Anthony
- 関連記事
-
-
Sex Pistols のTシャツ 2022/07/23
-
春の夏日 (短歌) 2022/04/14
-
花冷え・鼻冷え (短歌) 2022/04/04
-
寒の戻り (短歌) 2022/03/14
-
謹賀新年 2022 2022/01/01
-


