第三十幕 ボーン・アルティメイタム 

〝自分探しの旅〟の先に見いだしたもの  映画「ボーン・アルティメイタム」

 「ボーン・アイデンティティ」「ボーン・スプレマシー」と続いたマット・ディモン主演作ジェイソン・ボーンものの完結作です。

 独裁国家の独裁者ウォンボシの暗殺に失敗し、銃撃を受け、海中に放り出されたボーンは、漁船に助け出されますが記憶を失っていました。

 ボーンの体に残された手がかりから、チューリッヒの銀行に辿り着いたボーンは、追っ手に追われ、偶然出会ったマリーの助けをかり、チューリッヒを脱出し、パリで、ボーンの抹殺を図るCIAと対決し、地中海沿いでの街で、マリーとの再会を果たします。(「ボーンアイデンティティ」)

 インド・ゴアでのマリーとの家庭生活を暗殺者キリルによって破壊されたボーンは、ベルリンで発生した殺人事件の現場にボーンの指紋が残されていたことから事件に巻き込まれ、一時、拘束されながらも、ベルリンに飛び、事件を解決し、モスクワで暗殺者キリルと対決します。(「ボーン・スプレマシー」)

 今回は、モスクワで、深手を負ったボーンが、ボーンを追う警官隊から逃れる逃走シーンからアクションの始まりです。

 超人的な、(殺人)能力を持つ、ボーンがCIAからつけ狙われるのは、CIAの極秘計画<トレッドストーン>が、外部に漏洩されることのないようにとのことからでした。

 マリーの死をマリーの兄に伝えるためパリ戻ったボーンは、偶然、新聞でこの <トレッドストーン>計画関連の記事を見つけ、ロンドンに飛びます。

 記者から、 <トレッドストーン>の情報提供者を聞き出し、ボーン誕生の謎の解明が幕開けます。

 映画の舞台は、情報提供者を追って、スペイン・マドリッドからモロッコ・ダンジールとめまぐるしく変わり、同時に、この映画の醍醐味、華麗なアクションシーンも絶好調です。

 ボーンは、ようやく、自身の謎の誕生の地、ニューヨークへの手がかりを掴み、CIA本部を狙うのです。

 記憶を失った暗殺者ボーンが自分自身の誕生の謎を追うこのアクションストーリーは、ボーンの人間性を取り戻す物語でもあります。

 人を殺める人は、はたして、人と呼ぶに値するか。

 さりげなく、映画は、人間が人間であること、人間性の意味を囁きます。

 ボーンが記憶を失ったのは、独裁者ウォンボシの暗殺に失敗し、銃撃を受け、海中に放り出されたからでした。

 超人的にまでに殺人マシーンとして育成されたボーンがウィンボシの暗殺に失敗したのは、船内でくつろぐウィンボシに迫ったとき、ウィンボシと戯れる子供が側にいたからでした。

 あどけなく戯れる子供の姿をみて、引き金を引けず、ウィンボシの殺害に失敗したボーンは、逆に、銃撃を受け、海中に身を投じ、海中はボーンから殺人マシーンへと改造された記憶を奪い、やがてボーンは、殺人マシーンから人間性を回復していきます。

 ボーン誕生の、自身の謎、自身の人間性を失う改造の地で、ボーンは、自分の改造で何が自身に起こったかを悟ります。

 人が人を殺すことに疑義を呈して、ボーンは、自身の人間性を回復した水中にいま一度、銃撃を受け、落とされて映画は終わります。

 
 生命を優しく育み、人間性を取り戻す、水の隠れた意味をもうかがわせるような映画「ボーン・アルティメイタム」いかがでしょう。



投稿者: 今井 政幸


「ボーン・アルティメイタム」公式サイト



劇場に足を運ぶ前に、シリーズ・前2作や原作をチェック!






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