湖の女神 その2 (ショート・ストーリー)

湖の女神が言った。 


「あなたが湖に落としたのはこの金のオノですか? それとも銀のオノですか?」


「いえ、どれも違います。鉄のオノです」

「あなたは正直者ですね。ご褒美にこの金のオノと銀のオノもいっしょに差し上げましょう」

「それはありがたいんですが、この鉄のオノ、私のじゃありません」

 
 女神は何千本もの鉄のオノを取り出した。











投稿者:クロノイチ

「そうですか。でもきっとこの中にありますよ」

「なんでこんなにあるんですか?」

「嘘つきが多いものですから、自然と増えるんですの」


(ふう、捜すのも疲れてきた。お、これ似ているな。きっとこれだ)

「自分のありました。じゃあ、これいただいていきますね」

「はい、嘘つき発見。 没収しまーす」

 
 こうして湖の女神のコレクションは増え続けるのだった。

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