ハエ叩き

「富山の暇人です。趣味はハエ叩き。夏が待ち遠しいです」 と、プロフィールに書くくらい、僕はハエ叩きが得意だ。

 

 なのに、今年は夏になっても家の中にハエがいなかった。

 
 なぜだ? 家が清潔過ぎるのか?

 
 だったらいいが、事実は違う。ゴミ屋敷の七歩手前くらいの家だ。

 一番新しくて築十六年、最も古い場所で築百三十年の継ぎ接ぎだらけの日本家屋である。

 あちこち隙間だらけなので、入ろうと思えばハエどころかハクビシンや狸だって無断で入ってこられる。

 
 ではなぜハエがいないのか? 

 殺虫剤を撒いたわけでもない。僕の知らぬ間に誰かが叩きまくっている痕跡もない。

 だからさっぱり原因がわからない。せっかく夏が来たのに、いささか不完全燃焼気味だった。

 
 さて、僕のハエ叩きの仕方はかなり特殊である。

 勿論、使用する得物は普通の 「ハエ叩き」 だ。ただし、叩き方が違う。

 僕は運動音痴で、反射神経が極めて鈍い。そんな僕が必要に迫られて編み出した 「対ハエ必殺技術」 ──それがっ、それがっ、それがっ、「スーパー・ズーミング・ストレイト・プレス」 だっっっっ!

 すみません。今適当に名付けました。

 
 で、その技を紹介したい気はメチャクチャあるのだが、なにぶんブランクで勘が鈍っていることもあり、今は自信を持って技術解説することができない。

 いずれ実戦を積んだ暁に、小説か掌編の中で登場人物に実演させるとしよう。

 ちなみに、その技を使えばハエを殺すも仮死状態にするも自由自在である。スピードは一切要らない。手首のスナップも効かせる必要がない。

 また、ハエが飛び立つ軌道を読まなくてもいい。なぜならハエは飛ばないから。

 
 まるで魔法のようだが、誰にでもできる小手先の技である。上記のヒントから自分で編み出すことも可能だと思う。

 
 いつか、全てを明かせる日が来るのを楽しみにしている。











投稿者:クロノイチ

[編集長-ひとりごと]

 僕はクロノイチさんとは逆で反射神経が鋭いというか、鋭ど過ぎる 。鋭過ぎるというよりも過敏すぎて、神経症になっているくらいだ。
 
 なので、スポーツに向いていると思われるけれど、実際は運動オンチだ。(笑)

 学生の頃は卓球部にいたけれど、ただ、早く反応するだけで、テクニックもなにもなく、反応が早いけれど、相手の出方を読むとか、戦法を考えるとかの知恵も無い。。。。

 ただ、飛んできたボールをラケットに当てる。それだけで、そのボールがとんでもないところに飛ぶ。失点だらけだ。

 スポーツなんか、嫌いだ~~。


 でも、ハエたたきは得意なほうかも。

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コメント 2

There are no comments yet.
J.D.A
2015/12/23 (Wed) 16:39

スーパーズーミング・ストレイトプレス??

謎の必殺技がどんなものか、気になります。

Anthony
2015/12/24 (Thu) 23:35

「なぜならハエは飛ばないから」の部分が気になります。

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