福寿草 (詩)

Photo by Asagimadara
寿の名をいただいて
幸せになれますようにと
雪の下から希望を持ってきた
地面から生まれてきた
春いちばんのお日さまのよう
クロッカスよりも先に開花した
深い緑が
地上のお日さまを守るために
福寿草と呼ぶのだろうか
黄色い花は 母の花
包みこむように守っているのが
眼には見えない父のよう
か細い母が倒れないのは
父がそこに居るからなのだと
地面から吹き出してひたすらに守るように
ああ、良かったと そう思う
投稿者: 浅葱斑
(初出:2013/04/09 )
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