NHK大河ドラマ 『獅子の時代』

NHK大河ドラマ 『獅子の時代』 DVD 完全版 第一巻
菅原文太さんというと、もうかれこれ30年くらい前のNHK大河ドラマ 『獅子の時代』 が思い出されます。
数年前には、総集編をレンタルDVDで観ました。 わたくしにとっては、非常に面白くて、興味深いドラマでした。
会津藩士の 平沼銑次(ひらぬま せんじ)* を演じた菅原文太さんはかっこよかったです。
明治政府(伊藤博文)の暴虐な権力に立ち向かう眼光鋭い抵抗者であり、ヒーローでした。
パリ万国博覧会、会津戦争、函館戦争、会津藩の下北半島斗南への流刑、西南戦争、自由民権運動、樺戸監獄(かばとかんごく)、秩父事件などなど、すべてに銑次はかかわって行くのです。見ごたえがありますよ。
ちなみに、樺戸監獄とは、北海道の石狩川上流にあった監獄で、反政府の政治犯(自由民権運動活動家など)が収容された監獄です。
当時財政難で苦しんでいた明治政府は、政治犯などを片っ端から北海道に送り、「だだの労働力」 として道路や鉄道の建設、鉱山の開発、森林、荒地の開拓などにあたらせたのです。
囚人は赤い服を着せられ二人づつ鎖に繋がれていたとか。過酷な強制労働だったようです。
銑次も捉えられて樺戸監獄に入れられました。しかし銑次は、ここから脱獄するのです。
脱獄シーンは、ハラハラドキドキで、手に汗握る展開でした。
ドラマの後半は、銑次が下北半島の斗南藩を出て、不平士族の反乱や自由民権運動に協力し支援していく様を描いています。
そして最終回。明治17年、借金と重税に苦しむ秩父の農民(秩父困民党)が政府に対して武装蜂起するのです。(秩父事件)
「会津の先生」 と呼ばれ慕われていた銑次は、農民軍を指揮し、政府(伊藤博文)が鎮圧するために出動させた軍隊と激しい戦闘を繰り広げるのでした。。。。
多勢に無勢!農民軍は、あっという間に鎮圧されていまうのです。
ドラマのラスト、「自由自治元年」 と掲げたのぼりを携え、一人斬りこんで行く銑次!まるで 『仁義なき戦い』を観ているようでした。(笑)
常に弱い側に立って戦い続ける銑次こと菅原文太さんは、かっこよかったです。ヒーローでした。
この大河ドラマでは、大久保利通が好意的に描かれ、伊藤博文が悪役に描かれています。面白いと思いました。
NHKとしては珍しく、何から何まで異色な大河ドラマでしたね。当然視聴率は悪かったようですが・・・。(笑)
その後です。
銑次の生死は不明のままでした・・・・
「日本が日露戦争へと進んで行く歳月のなかで、何度か「銑次の姿を見た!」という人がいたのです。例えば、栃木県足尾銅山鉱毒事件の弾圧のなかで、例えば北海道幌内炭鉱の暴動弾圧の最中などで、激しく抵抗する銑次を見たという人がいたのです。そして噂の銑次は、いつも戦う抗(あがら)う銑次であった!と」(最終話 ナレーションより)
獅子の時代51話エンディング(YouTube動画)
(時間帯や接続状況により動画が視聴できない場合は、時間が経ってからどうぞ)
*編集部・注:ドラマでは、会津藩士でありパリ万国博覧会においての幕府派遣の使節団の一員と描かれているが、架空上の人物である。
投稿者: 霧島
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