「フェルメールからのラブレター展」 宮城県美術館 (仙台市 青葉区)
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けっこう混雑していました。美術館前の広い駐車場は満車状態で、少し離れたところにある第二駐車場に行ってくれとの指示でした。
岩手、山形、福島など他県ナンバーの車も多くありました。土日祝祭日には、周辺道路は大渋滞になるかもです。やれやれ。

今年で開館30年を迎える 宮城県美術館
「フェルメール展」 初日には、なんと50人が列をつくりました。
連日、多くのファンでにぎわっています。
なんと、公開は、京都、仙台、東京のみなのです。
ふつうなら、京都、名古屋、東京とかなりまいよね。ありえないことです。(笑)
東日本大震災の影響からですかね? まあ、とにかく仙台で見られて良かったです。

『手紙を読む青衣の女』 (フェルメールからのラブレター展のポスター)
修復後の公開は、これが初めてだ。
当時は超高価な鉱物だった ラピラズリ から作られた顔料( ウルトラマリン)で、描かれているという。
感動ものだった。やはり本物は素晴らしい。
誰もが目を奪われるブルー、1度見たら忘れられないブルー! 「フェルメールブルー」 がよみがえった!
「フェルメールブルー」 の元になったラピラズリの鉱石と、それからとれた顔料(ウルトラマリン)も展示されていました。
この 「青」は 多くのフェルメールの作品でみ見られるという。
当時は超高価だったラピラズリをふんだんに使ったということは、フェルメールはかなりの金持ちだったのかもしれませんね?(笑)
フェルメールの作品は、完成度が高い傑作とされる 『手紙を読む青衣の女』 『手紙を書く女』 『手紙を書く女と召使』 の3点が出品されている。
もちろん、東北では初めての公開である。
フェルメール は、多くの謎に包まれた画家だという。
誰に学んで修業したのかも分からず、修業時代のデッサンも作品もなく、作品も文献も極端に少ないのです。
それゆえ贋作事件や盗難事件が後を絶たなかったとか。
突然、完成された作品30点を残して消えていったのです。
なんか、日本の謎の絵師 写楽 みたいですね。(笑)
→ 「フェルメールからのラブレター展」公式HP
ラピスラズリ(和名 瑠璃{るり}) というと、宮沢賢治の詩にも登場します。
『銀河鉄道の夜』 につながっていく幻想的な詩です。
さめざめとひかりゆすれる樹の列を
ただしくうつすことをあやしみ
やがてはそれがおのづから研かれた
天のる璃の地面と知つてこゝろわななき
紐になつてながれるそらの楽音
また瓔珞やあやしいうすものをつけ
移らずしかもしづかにゆききする
(『青森挽歌』 春と修羅 - 心象スケッチ-第一集 より)
賢治は妹トシの魂を求めて真っ暗な銀河の中を走っている。
そんな愛する妹と、賢治はいまだって交信することができる。
トシがどんな世界へと旅立っていったのか、それがトシ女自身から知ることができる。
トシは天の瑠璃の地面に立っている。
投稿者: 霧島
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