『東岩手火山』  

『春と修羅 第一集』 に収められている賢治の詩である。


 岩手山に関した詩では、一番有名かもしれない。

 
 賢治 が花巻農学校の教師をしていた頃、生徒たちと一緒に岩手山登山をしたときの様子が描写されてる。
 
賢治と生徒たちが未明に登山し、星座を観察し、外輪山をまわってご来光を見る様子が、時間とともに刻々と変化して行く岩手山を背景にして、まるでビデオカメラで撮影してるように詠われている。。。。。


 全文をお読みください → 『東岩手火山』 宮澤賢治 (心象スケッチ 春と修羅)



 なんと、この詩には秋田駒ケ岳と鳥海山などが登場するのです。

 賢治先生は、一緒に登ったであろう生徒達に、次のように説明しています。


ああ、暗い雲の海だ
《向ふの黒いのはたしかに早池峰です
線になつて浮きあがつてるのは北上山地です
うしろ?
あれですか
あれは雲です、柔らかさうですね
雲が駒ケ岳(秋田駒ケ岳)に被さつたのです
水蒸気を含んだ風が
駒ケ岳にぶつつかつて
上にあがり
あんなに雲になつたのです
鳥海山は見えないやうです
けれども
夜が明けたら見えるかもしれませんよ》





秋田駒ケ岳(横岳付近)から望む岩手山

秋田駒ケ岳(横岳付近)から望む岩手山
   

 この詩を読むにあたっては、火山に関する知識がある程度が必要だと思っています。

 この詩を読んで、「よく分からない!」 という人もかなり多いでしょうね。





山頂付近から望む鳥海山

山頂付近から望む鳥海山


 雲の上にぽっかりと浮かんでいた。

 
 未明の岩手山の頂上付近で、賢治による「星空案内」が行われます。

 さすが!賢治は科学者でもありますね。



さうさう、北はこっちです
北斗七星は
いま山の下の方に落ちてゐますが
北斗星はあれです
それは小熊座といふ
あの七つの中なのです
それから向ふに
縦に三つならんだ星が見えませう
下には斜めに房が下がったやうになり
右と左には
赤と青と大きな星がありませう
あれはオリオンです、オライオンです
あの房の下のあたりに
星雲があるといふのです
いま見えません
その下のは大犬のアルファ
冬の晩いちばん光って目立〔めだつ〕つやつです
夏の蠍とうら表です








投稿者: 霧島


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