第20回 松茸は何故に食卓から消えたのか?

 ようやく暑い夏も終り食欲の秋がやって来ました。

 秋の味覚と言えば沢山ありますが、やはり王者は「松茸」でしょう。

 昔(昭和30年代)は松茸なんかありあまる程採れていて、松茸すき焼の日なんか「肉ばかり食べるな!もっと松茸をたべろ!」と叱られていたそうです。

 で、そんな肉の方が贅沢だった時代に嫌になるほど採れていた松茸が、近年どうして採れなくなったのでしょうか。

 地球温暖化?それとも異常気象?松茸が採れなくなった理由を地球規模の話に持っていかれるむきもおられますが、最大の理由は「赤松林を掃除しなくなった」点にあります。何故でしょう。

 昭和30年代まで家庭の燃料は「木」でした。薪が中心だったのですがせっかく山に落ちている小枝を放っておくのももったいない。で、地面に落ちている小枝を集めたら赤松林が綺麗になりました。

 松茸ってのは赤松があるだけでは駄目で、赤松林の地面が綺麗でないと生えてこないデリケートなキノコなのです。

 つまり小枝を燃料にする事によって赤松林が綺麗になり、結果、美味
しい松茸が食卓に並ぶと言う完全に自然の摂理にかなった生活を人々は営んでいたのです。

 ところが近年、燃料としての「木」にとって変わるエネルギーが日本を席巻(せっけん)しました。

 そう、灯油などの化石燃料や便利で安価なプロパンガスなどです。こうなってしまったら赤松林はひとたまりもありません。

 各地の赤松林は荒れに荒れ、松茸の収穫量は激減し、現在のように地元で買っても1kg七万円なんてデタラメな価格になってしまったのです。

 現在では松茸も貴重品となり、赤松林を入札して人を雇って掃除するってな、物凄く非効率な状態になっていますが「木」を燃料にする時代は、完全に終わってしまったのでしょうか?

 車を薪で走らせたり、電車を昔のSLみたいに石炭で走らせるのは無理だとしても、家庭用エネルギーとして、もっともっと活用出来ないものかと思います。

 と言うのも現在休日は → 東吉野 DASH村 で過ごしているのですが、ガスも灯油も無い状態です。

 今のところはカセットコンロで湯を沸かし、炊飯器でご飯を炊いて、七輪でおかずを炭焼きしている状態なのですが、今後は徐々に「カマド」へと退化していくつもりです。

 と言うのも理由は単純で「炭焼きしたおかずにカマドで炊いたご飯を外で食べると美味しい」って、それだけの理由です。

 とにかく出来る限り退化していき、人はどこまで自然と共存出来るのか、遊び半分?で挑戦していきます。

 話はそれましたが、次回は今回と関連して人と木について考えてみたいと思います。



投稿者: Nao




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コメント 2

There are no comments yet.
TAKA_1
2007/09/28 (Fri) 08:41

松茸

の件は、言われる通り。管理する者が居なくなったから。DASH村での次回から注目したいと思います。

tanoken
2007/09/29 (Sat) 08:48

松茸か…もう10年以上も食べてないなー
だんだんと食べれなくなる物が増えてくるな

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