試験に出る大阪弁 辞典 第十四回 「きさんじな」

きさんじな【きさんじ-な】


 こだわりがないこと

 今泣いたカラスがもう笑う、といった屈託の無さをいう。


 会社にも居る、上司に失敗を指摘されて直立不動、滝のごとく汗をかき顔面蒼白、自殺しかねない悲痛な面持ちで説教を聞いている。

 しかし彼の頭の中では今日の昼食のランチをAにするかBにするか、帰りに寄る居酒屋で何を注文するか、総務課のルミちゃんをいつデートに誘うかとか、そんな事しか考えていない。

 お説教は下げた頭の上を飛び越して行く。

 席に戻りたまえと言われて振り向いた途端に、満面の笑みを同僚に向ける。皆もいつもの事だから無言で応える。

 意外とこんな人物が出世するのかも知れない。

 真剣に聞いていたって余り顔に出ない俺などは、会議中いきなり 「聞いとるのか!ふざけるなぁっ!」 と怒鳴られて面食らった経験がある。

 言われた事に関して真剣に考えていたのが、相手には話を聞いていないように見えたようだ。

 聞いた振りと返事だけを求めるような会議ばかり開きたがる経営者の会社に居ても仕方がないと、ほどなく俺は会社を辞めた。

 潰れてくれればよいのだが、栄えも廃りもせずまだ大阪に存在している。

 もう少し俺もきさんじな性格だったら、今でも楽にそこそこの収入を得ていたはずだ。





投稿者: ぐっちゃん 



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