第20回 新興宗教の二代様登場
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そのときは一大セレモニーだった
完了検査の日、二代様がやってきた。
当代である。真理の鏡教団(仮名)の教祖様である。
生きる神様、生き神様だ!(信者にとってだけど)
隣国で例えると、K正日にあたるカリスマ性を帯びた人物である。
白のハイヤーで到着した二代様は、我々と1500人の信者の熱い出迎えをうけた。
二代様が左手を軽くあげると、信者の方から、「ぅおおーーーー、二代サマーー!」 という、歓声があがった。
颯爽と白いハイヤーから降りる二代様。
息子である三代様が、そばにならぶ。
そして8人の巫女が、それに続く。
巫女は年のころ20歳~25才くらいだろうか、みな髪が長く、腰くらいまである。
そういう決まりなのかもしれない。
割と小奇麗な女ばかりだ。
平均点はみな超えていた。
ただ、よく観察すると、能面のようだ。
笑いもせず、怒りもせず、私語もしない。
ただ、黙ってついていく、2代様の歩くとこに。
それは、ひよこが刷り込みで、親鳥の歩くとこに、ひょこひょこついていく様によく似ていた。
二代様、三代様、巫女、最高幹部たちの昼飯は、2段弁当だった。
あちらの要望で、こちらが手配したのだが、4800円くらいした。
一般の信者たちは、夜でも建物の中に入れずテントで寝泊りしてたが、真理の鏡教団(仮名)の中枢にいる彼らは、建物の中のVIPルームのぬくぬくとした暖房の中で、ニコニコして昼食をとった。
そして、彼らが食べ終わったころ、片付けしに、私と事務員とが行った。
弁当箱を持って驚いた。
重いのだ、どれもこれも。
本当に、箸をつけただけ、みたいな重さのものがある。
私は、手弁当で奉仕作業にきていた信者たちに、言ってあげたかった。
「あなた方のお布施が、この弁当の残飯ですよ」 と。
言う勇気がないので、心の中でつぶやいたのである。
投稿者: 山口ジジイ
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