第五十六幕 JUNO/ジュノ
ジュノが見つける真の愛 映画『JUNO/ジュノ』

季節は秋。始まりは椅子だった。
バンド仲間のポーリー(マイケル・セラ)との一回のセックスで妊娠してしまったジュノ(エレン・ペイジ)はまだ16歳の高校生。
親に知れずに堕胎が出来るクリニックで中絶しようとしますが、病院前で、中絶反対運動をやってる同級生の、「赤ちゃん、おびえているわ。痛みも感じるし、ツメも生えてるのよ」の言葉が効いてか、堕胎を止めました。
真っ先に妊娠を打ち明け、相談相手になってくれてる親友リア(オリヴィア・サルビー)と一緒に、ペットの里親募集欄と並んで出ている、情報誌の養子縁組欄で、裕福なカップル、マーク(ジェイソン・ベイトマン)とヴァネッサ(ジェニファー・ガーナー)を見つけ出し、父マック(J・K・シモンズ)、継母ブレン(アリソン・ジャネイ)に、事情を説明します。
娘の打ち明ける重大発表が、ヤクでも、退学処分でもないことに安堵する親たちは、申し分ないジュノの提案に賛同します。
さっそく、高級住宅地にあるマーク夫妻の家を訪れるジュノと父。
養子提供の代償に多額な金額を要求されるやもと考えてもいたマーク夫妻は、ジュノの、高校生の自分には生まれてくる子供に満足な養育を与えることは出来ない、という率直な説明を聞いて安堵。
かくて、養子縁組は無事成立します。
冬が来て、ジュノのお腹は順調に大きくなって、超音波検査で、はっきりと赤ちゃんの画像が映し出される程に。
ジュノは、すぐに、写真を手に、マーク夫妻を訪ねます。ヴァネッサは留守でした。
すでに、養子縁組時に、レスポールで盛り上がったジュノとマークは、意見の対立するホラー映画で盛り上がり、そこに帰ってきたヴァネッサが訝るほどに、ジュノとマークと接近していて、そんなジュノの内心を見透かしたかのように、継母ブレンは、「世の中には、ルールがある」とジュノをたしなめるのでした。
春が来て、ポーリーが、女の子を、プロム(学年の最後に催されるフォーマルなダンスパーティ)に誘ったと聞いて、ジュノはポーリーに怒りをぶちまけますが、ジュノのお腹の子の父親が自分でありながら、蚊帳の外に置かれていたポーリーは、逆に、ジュノにくってかかります。
さらに、ポーリーが、好意を寄せてると解釈してたマークは妻と別れるとまで言い出して。
マーク夫妻の離婚の危機を知って、ジュノが父マックに問います。
「ふたりの人間は永遠に一緒にいられるの?」
父マックも、ジュノの実母とは離婚しています。父は答えます。
「何より大事なのは、ありのままのお前を愛する人を見つけること」。
夏が来て、ジュノは、・・・。
映画プロデューサーが、ネットサーフィン中に彼女のブログを見つけ、その面白さに夢中になって、シナリオを発注したディアブロ・コディの始めての脚本が、アカデミー賞をとりました。
シニカルなブラックジョークで味付けされた鋭い人間批判は、同時に、ジュノの幸せを願う暖かな優しい目を持っています。
ウディ・アレンを思わす知的ジョークは、人生の機微を的確に見通して小気味よく、なお、幾層も多重に知恵が積み重なっていて奥深いです。
キュートなエレン・ペイジに、ころっとやられる映画「JUNO/ジュノ」を堪能あれ。
投稿者: 今井 政幸
→ 『JUNO/ジュノ』 公式サイト
ノベライズ、サントラ等の関連商品やエレン・ペイジの他の出演作も要チェック!

季節は秋。始まりは椅子だった。
バンド仲間のポーリー(マイケル・セラ)との一回のセックスで妊娠してしまったジュノ(エレン・ペイジ)はまだ16歳の高校生。
親に知れずに堕胎が出来るクリニックで中絶しようとしますが、病院前で、中絶反対運動をやってる同級生の、「赤ちゃん、おびえているわ。痛みも感じるし、ツメも生えてるのよ」の言葉が効いてか、堕胎を止めました。
真っ先に妊娠を打ち明け、相談相手になってくれてる親友リア(オリヴィア・サルビー)と一緒に、ペットの里親募集欄と並んで出ている、情報誌の養子縁組欄で、裕福なカップル、マーク(ジェイソン・ベイトマン)とヴァネッサ(ジェニファー・ガーナー)を見つけ出し、父マック(J・K・シモンズ)、継母ブレン(アリソン・ジャネイ)に、事情を説明します。
娘の打ち明ける重大発表が、ヤクでも、退学処分でもないことに安堵する親たちは、申し分ないジュノの提案に賛同します。
さっそく、高級住宅地にあるマーク夫妻の家を訪れるジュノと父。
養子提供の代償に多額な金額を要求されるやもと考えてもいたマーク夫妻は、ジュノの、高校生の自分には生まれてくる子供に満足な養育を与えることは出来ない、という率直な説明を聞いて安堵。
かくて、養子縁組は無事成立します。
冬が来て、ジュノのお腹は順調に大きくなって、超音波検査で、はっきりと赤ちゃんの画像が映し出される程に。
ジュノは、すぐに、写真を手に、マーク夫妻を訪ねます。ヴァネッサは留守でした。
すでに、養子縁組時に、レスポールで盛り上がったジュノとマークは、意見の対立するホラー映画で盛り上がり、そこに帰ってきたヴァネッサが訝るほどに、ジュノとマークと接近していて、そんなジュノの内心を見透かしたかのように、継母ブレンは、「世の中には、ルールがある」とジュノをたしなめるのでした。
春が来て、ポーリーが、女の子を、プロム(学年の最後に催されるフォーマルなダンスパーティ)に誘ったと聞いて、ジュノはポーリーに怒りをぶちまけますが、ジュノのお腹の子の父親が自分でありながら、蚊帳の外に置かれていたポーリーは、逆に、ジュノにくってかかります。
さらに、ポーリーが、好意を寄せてると解釈してたマークは妻と別れるとまで言い出して。
マーク夫妻の離婚の危機を知って、ジュノが父マックに問います。
「ふたりの人間は永遠に一緒にいられるの?」
父マックも、ジュノの実母とは離婚しています。父は答えます。
「何より大事なのは、ありのままのお前を愛する人を見つけること」。
夏が来て、ジュノは、・・・。
映画プロデューサーが、ネットサーフィン中に彼女のブログを見つけ、その面白さに夢中になって、シナリオを発注したディアブロ・コディの始めての脚本が、アカデミー賞をとりました。
シニカルなブラックジョークで味付けされた鋭い人間批判は、同時に、ジュノの幸せを願う暖かな優しい目を持っています。
ウディ・アレンを思わす知的ジョークは、人生の機微を的確に見通して小気味よく、なお、幾層も多重に知恵が積み重なっていて奥深いです。
キュートなエレン・ペイジに、ころっとやられる映画「JUNO/ジュノ」を堪能あれ。
投稿者: 今井 政幸
→ 『JUNO/ジュノ』 公式サイト
ノベライズ、サントラ等の関連商品やエレン・ペイジの他の出演作も要チェック!