第39回 西表島

 日本国内における「ゴミ問題」と呼ばれる問題の多くは行政や企業の努力次第でなんとかなる問題ですが三月二十六日付けの産経新聞の記事は地球レベルのゴミ問題だと思いましたので、ご紹介します。

 大いなる大自然が残されている西表島の砂浜やマングローブ林が現在、ゴミ問題で泣いているそうです。

 それは心無い観光客に依るものでは無く、やっかいな「漂着ゴミ」と呼ばれる存在です。

 これは僕が以前に行った和歌山の無人島である「友ヶ島」もひどい状態でしたが西表島の場合は、その美しさとは対照的な漂着ゴミの多さゆえ、本当に心が痛む状態のようです。

 そんな西表島の美しい海を取り戻すために一人の人物が立ち上がりました。そう、アルピニストの 野口 健 さんです。

 今まで数々のクリーンアップキャンペーン活動を続けられてきた野口さんですが、西表島の惨状は「今まで見た中で一番ひどい」状態だったそうです。

 それから三年。数々の困難を乗り越え、今月一日にようやく清掃活動に至ったそうです。

 もちろん地球上のゴミの問題ですので今回のボランティア活動は、慶応義塾大学、中国の復旦大学、韓国の延世大学の各大学院生11人と世界中にネットワークを持つ 日本アムウェイ の社員有志77人を含む総勢138人の方々が今回のプロジェクトに参加されたそうです。

 そしてその結果、幅20m奥行き18mの区画でペットボトルが509個、ウキやブイなどの漁具が382個、飲料用キャップが57個(ちなみに貝殻と間違えてキャップを背にする天然記念物のヤドカリも存
在します)、そしてライターが23個存在する事が判明しました。

 そして二時間の清掃活動の末に回収した漂着ゴミの数は一立方メートルのゴミ袋に80袋とドラム缶二つという大量のゴミでした。

 そしてここからが大変です。回収したゴミを足場の悪いマングローブ林の急な高低差の中を、約100メートルに渡って市道までバケツリレーで運ばねばなりません。それに費やす時間はこれまた二時間。

 しかし、またまたその後も大変で、漂着ゴミは産業廃棄物扱いになるので、航路で石垣島まで運び最終処分しなければなりません。(その費用の約230万円は日本アムウェイが負担されたようです。)

 そして野口さんは、こうおっしゃられてます。「山は登山者の意識でゴミをいくらでも減らす事が出来るが、漂着ゴミは、元を断たない限り解決しない。この点が難しい。」と。

 で、陳腐な僕の意見ですが。やはりペットボトルなどのプラスティック製品は世界レベルで滅亡の方向に持って行った方が良いかと。

 例えば、よく言われるのが「一人一人の意識があれば」と聞きますが、僕は現実問題としてペットボトルが販売されている以上、ポイ捨ては絶対に無くならないと思います。

 この漂着ゴミの問題は、やはりゴミとなる製品を造らない事。売らない事。そして、それは法律で国際的に決めない限り、これからも大いなる大自然は漂着ゴミによって汚される一方だと思いました。


 と、今回は地球環境に関して、韓国はともかく、最大の環境汚染国、中国及び、最悪の合成洗剤販売会社・日本アムウェイを好意的に取り上げましたが、善悪二限論では無く、パワーバランスとしての「善」の面もあると思いエントリーいたしました。

 特に日本アムウェイさんに関しては、その 行動力* から合成洗剤事業から撤退し、自然石鹸への事業転換を強く思う次第であります。


*編集部・注:いわゆるマン・パワー。 連鎖販売取引 (マルチ商法、ネットワーク・ビジネス)による強力な販売力は圧巻。


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投稿者: Nao  





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コメント 2

There are no comments yet.
健康面白雑学!★apple
2008/03/27 (Thu) 21:44

「本当に地球環境を語るなら、国連よ、環境省よ、もっとしっかりしろ。」と感じられましたので、
ポチ!とプッシュしました。(^^ゞ
やっぱり、naoさんが環境大臣を経て国連の事務総長にでもなった方が早いのでは・・・

ほりたま
2008/03/28 (Fri) 15:51

漂着ゴミですか…

これも、漁師さん、釣り、レジャー客、が一人一人の意識で、少しは減ると思います。
全てにおいてそうですが、国民の意識なんですよ。
ペットボトルも大人が捨てなくては、子供も真似をしない。ポイ捨ては意識の問題ですから…

エースコックが、カップ麺の器をエコに変えて発売するそうです。カップが数年後には土に帰る素材です。こういう物を、すべてのトレイなどに変えていけば、今よりも、環境にはいいですよね(^-^)

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