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特大家族 第二章 リセットスイッチ その8 (小説)
それは春休みに遡る。速彦と詩織は、朝食後のひとときを速彦の部屋でのんびりと過ごしていた。 テレビのニュースがそろそろ終わりを告げようとしている。画面に市場の相場表が現れた。「それでは、為替 と 株 の値動きです」 その言葉を聞いて、速彦はちょっとした冗談を思い付いた。少し下ネタ風味であり、言い出すべきか一瞬迷う。だが、迷っているうちに、奥手な姉が恥ずかしがる様子をを見てみたい気持ちが頭をもたげてきて...
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散りゆく桜の下で・・・
撮影場所:大阪市 住吉公園 Photo by Kyonkyon先日、桜が散ってしまう前に花見をしようということになり、自転車で彼女と出かけた。 先ずは、正月三が日の参拝客数が毎年200万人を超える 「すみよっさん」(住吉大社)に参詣してから、スーパーで弁当とチューハイを買って、地元の桜の名所 住吉公園へ。 大阪で一番古い公園(源氏の馬場があった場所)だし、この土地の一寸法師伝説や南北朝時代に南朝の都が置かれてい...
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特大家族 第二章 リセットスイッチ その7 (小説)
午後六時。 南花の部屋は予想に反して明るい純和室だった。覇斗は、もっと占い師の部屋っぽい、おどろおどろしいものを想像して戦々恐々としていたのである。「バカやね。そんな部屋やったら、なーん、くつろげんやないけ」 ガハハと豪快に笑いながら、真っ赤なムームー姿の南花は言った。投稿者:クロノイチ...