Anthony's CAFE 

category: Menu:33 今井政幸のワタスの映画の小部屋  2/3

第四十四幕 ノーカントリー

アメリカの困惑と苦渋   映画 『ノーカントリー』  狩りの帰途、モス(ジョシュ・ブローリン)が偶然見つけ、持ち帰ってきた大金は、いわくつきの金でした。 現場の状況から事情を察したモスは、妻カーラ(ケリー・マクドナルド)を実家に追いやり、自分はすぐさま逃亡を図ります。 殺し屋シガー(ハビエル・バルデム)が、大金の回収の仕事を請け負ったことが、モスの災いの元でした。 誰にもシガーを止めることが出来ま...

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第四十三幕 バンテージ・ポイント

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交差する視点が織りなす綾  映画「バンテージ・ポイント」 スペイン・サマランカ、マヨール広場。午前11時59分。 米大統領の演説のTV中継のため、女性プロデューサーのレックス(シガーニー・ウィーヴァー)が、幾つものモニター画面を見ながら、各現場からの映像を切り替えています。 台本通りに読み上げないレポーター、不必要にデモをとり続けるカメラマン。さっそく本社から飛んでくるクレーム。 それらにすばやく...

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第四十二幕 デイ・ウォッチ

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パンクがはじけ飛ぶ   映画 『デイ・ウォッチ』 前作『ナイト・ウォッチ』の続編です。 やはりアントン(コンスタンチン・ハベンスキー)同様異種で、いまは、光の側のナイト・ウォッチとなったスヴェトラーナ(マリア・ポロシナ)の実習教育で、二人が街のパトロール中、本部から、被害報告が届きます。 二人が現場に急行すると、犯人は、しこたま老婆から、生き血を吸ってる最中でした。 仕事熱心なスヴェトラーナは、犯...

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別館 第二幕 ナイト・ウォッチ

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 現在公開中の映画 『デイ・ウォッチ』 を紹介する前に、前作にあたる『ナイト・ウォッチ』のあらすじをざっと、おさらいしましょう。 1992年のモスクワ。男と駆け落ちした妻との復縁を願うアントンは、女魔術師のもとを訪れます。 女魔術師はアントンの願いを聞き入れますが、妻のお腹には赤ちゃんがいました。 お腹の赤ちゃんはどうするのか、女魔術師はアントンに問うと、赤ちゃん(イゴール)が自分の子供ではないこと...

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第四十一幕 潜水服は蝶の夢を見る

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エロスとタナトス    映画「潜水服は蝶の夢を見る」 脳梗塞で、全身マヒとなった男性の物語です。 彼の名はジャン=ドミニク・ボビー。仏ファッション雑誌『ELLE』の編集長でした。 映画に脚色はありますが、実話です。 ジャン(マチュー・アマリック)が意識を取り戻した時、病室に医師がかけつけ、彼の容態を確認します。 目にライトを当て、瞳孔の様子をみ、眼球の動きを確かめ、瞬きさせ、質問します。 ジャンは答...

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第四十幕 エリザベス ゴールデン・エイジ

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意志と運命の狭間に  映画『エリザベス ゴールデン・エイジ』 前作に続く二作目『エリザベス ゴールデン・エイジ』が描くのは、大国スペインがイングランドに襲いかかったアルマダ海戦の危機です。 大国スペインのフェリペ2世(ジョルディ・モリャ)は、信奉するカトリック教をヨーロッパ全土に広めようと、各地で圧力をかけていました。 異教プロテスタントの国、イングランドもまた、虎視眈々とフェリペ2世に狙われてい...

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第三十九幕 ラスト、コーション

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スリリングな男女関係 映画「ラスト、コーション」 戦時下の中国が舞台です。 日中戦争が始まり戦火が各地で広がり、女子学生ワン・チワチー(タン・ウェイ)は香港に逃げ伸びてきます。 ワンは、親友に誘われたことがきっかけで、転入先の香港大学の演劇部に入部します。 ワンがヒロインとして舞台に立った反日愛国劇は、好評を博します。 演劇部を率いるクァン・ユイミン(ワン・リーホン)は、反日劇による愛国心昂揚だけ...

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休憩 その2 「キネマ旬報ベスト・テン 表彰式を見てきたよ」の巻

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 2月5日、有楽町朝日ホールで、キネマ旬報の「第81回キネマ旬報ベスト・テン 第1位映画鑑賞会と表彰式」があっただす。 応募はがきを出して、招待券をしっかとゲット。パチ、パチ、パチ。 表彰式は、一位となった作品賞に、監督賞や脚本賞、主演男女優賞とかの個人賞の表彰をやるのでがんす。 式は6時半から。仕事を終えて、地下鉄の銀座駅にば。 数寄屋橋方面から地上に出て、マリオンに。11階に上がったところに、有楽...

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第三十八幕 母べえ

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責任のあり方  映画「母べえ」 太平洋戦争前夜。思想犯として検挙された夫をもった妻と子供達の物語です。 映画はラスト、場面は現代に変わって、母べえの臨終のシーンで終わります。 場違いとも思える、現代場面の挿入。これが、映画の要点です。 いつまでもいっこうに解決出来ない泥沼化した日中戦争は、次第に、人々の気持ちを、中国の後ろ盾にいる米英との直接対決への道も当然とする方向に誘導します。 そんな時勢の中...

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第三十七幕 やわらかい手

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壁と穴  映画『やわらかい手』 孫の渡航手術費用に大金が必要となったおばあちゃん、マギー(マリアンヌ・フェイスフル)は、職業案内所で高齢のため斡旋を断られます。 途方に暮れたマギーが、ふと見ると、シャッターに「接客係募集 高給」の張り紙が。すぐに、マギーは地下の店に入っていきます。 店のオーナーのミキ(ミキ・マノイロヴィッチ)が応対します。 「知っているのか?うちの商売を。接客係がどんな仕事か」 ...

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休憩 その1 「そうだ、フィッシュ・ロースターだ」の巻

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 土曜に、田舎から、餅を送ってきたのだけんど、ばたばたしててなにも手をつけなかったのさ。 餅は、いつも、ガスコンロに、網を敷いて焼いて、醤油をつけ、さらに焼いて、海苔で巻いて食べてたのさ。 ところが、ガスコンロ、均等に火が餅にいかないし、火が片面だから、焼き具合を確かめながら、つきっきりで、餅を返していたのさ。 それがおっくうでほっといたのもあったのさ。 ところが、わたすはひらめきますた。 フィッ...

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別館 第一幕 ジェシー・ジェームズの暗殺

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映画『ジェシー・ジェームズの暗殺』は凄い! ブラボー!でやんす。 YAHOO 映画(作品ユーザーレビュー) では、またぞろガキが視点を見過ってけなしておるが、この映画、最高。 この映画ナレーションが入るのでやんす。 これがネタバレになって、画面より早く事件の結末をくっちゃべるわけ。 これじゃ興ざめだ、という非難だけんど、この映画のポイントは、ジェシー・ジェームズ(ジェシー・ジェームズは、列車強盗と...

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第三十六幕 ルイスと未来泥棒

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未来を魅せる   映画「ルイスと未来泥棒」 養護施設に捨てられ引き取られたルイスは、発明が大好きな少年。ルイスを養子にと、引き取りを申し出た夫婦に、自己紹介代わりに、自慢の発明品を披露します。 が、ルイスの発明品は、そのほとんどが失敗作。 自信満々に引き取り手に披露した発明品は、大失態な結果に終わって、またしても、ルイスは養護施設に居残りに。 本当のママに逢いたい。 そんな願いから落ち込むルイスが...

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第三十五幕 ナショナル・トレジャー リンカーン暗殺者の日記

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名誉という名の宝  映画「ナショナル・トレジャー リンカーン暗殺者の日記」 前作のヒットを受けて製作された「ナショナル・トレジャー」の続編です。 第1作で結ばれたベン・ゲイツ(ニコラス・ケイジ)とアビゲイル・チェイス(ダイアン・クルーガー)は別居していました。 リンカーンを暗殺したジョン・ウィクルス・ブース。 ブースの所持していた日記が、リンカーン暗殺前後、数ページに渡って破れ取られていました。(...

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第三十四幕 恋空

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至高のめぐり逢い  映画「恋空」 この映画のファーストシーンは、すでに大人となったいまの美嘉が電車に乗って帰郷するシーンからです。 電車が駅に到着するところで映画は終わります。 電車の走り行くさまが、これまで美嘉の歩んできた一直線の道程をなぞるかのようにして、美嘉のナレーションで思い起こされ、美嘉とヒロの出会いが語られていきます。 美嘉のヒロとの出会いは、美嘉にとって異性との初めての出会いであり、...

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第三十三幕 椿三十郎

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かつて日本映画はこんなにも面白かった  映画「椿三十郎」 世界のクロサワのリメイク作品です。脚本はオリジナルほとんどそのままです。 オリジナルをすでに見てる身には、正直辛い部分もあります。 が、脚本がオリジナルを使ってくれたおかげで、物語の面白さは折り紙付きです。 金もなく、お堂を寝ぐらと決めた椿三十郎が、奥に潜んでいると、聞くとはなしに聞いてしまった九人の若侍たちの密議での話が事の発端です。 こ...

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第三十二幕 ベオウルフ

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鮮やかに蘇った古英語叙事詩  映画「ベオウルフ ―呪われし勇者―」  授業でその名が出てきたものの、とんと、その書はついぞ見開くことがなかった不勉強者には、いごこちの悪さが残る古英語叙事詩『ベオウルフ』がパフォーマンス・キャプチャーの手法を使って映画化されまれした。  監督ロバート・ゼメキスは、すでに、「ポーラー・エクスプレス」でパフォーマンス・キャプチャーを取り入れていますが、実写とCGが混在する今...

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第三十一幕 マイティ・ハート ―愛と絆―

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現実の重み   映画「マイティ・ハート ―愛と絆―」 2002年1月、パキスタンのカラチで、新聞記者が誘拐された実際の事件を題材にした映画です。 誘拐された新聞記者の身重の妻をアンジェリーナ・ジョリーが演じています。 映画は、実際の有様をドキュメンタリー的に淡々と綴っていきます。ここには、「Mr.&Ms.スミス」のようなスーパマン的ヒロインのアンジェリーナ・ジョリーの登場はありません。 描かれているの...

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第三十幕 ボーン・アルティメイタム 

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〝自分探しの旅〟の先に見いだしたもの  映画「ボーン・アルティメイタム」 「ボーン・アイデンティティ」「ボーン・スプレマシー」と続いたマット・ディモン主演作ジェイソン・ボーンものの完結作です。 独裁国家の独裁者ウォンボシの暗殺に失敗し、銃撃を受け、海中に放り出されたボーンは、漁船に助け出されますが記憶を失っていました。 ボーンの体に残された手がかりから、チューリッヒの銀行に辿り着いたボーンは、追っ...

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第二十九幕 バイオハザードⅢ

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託された新たな人類像   映画「バイオハザードⅢ」 アンブレラ社が、地中深くのハイブで研究中のT-ウィルスが漏出したことから、感染された人間は次々にアンデッドと化し人々を襲い始めた、おなじみ「バイオハザード」シリーズの三作目です。 冒頭、一作目を思い起こさせるシーンから始まって、仕掛けによってあえなく倒れたアリスは、クローン人間でした。 前作2作目でのラクーンシティでのT-ウィルス蔓延阻止作戦は失...

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第二十八幕 クローズZERO

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青春映画の王道  映画「クローズZERO」 原作者が嫌ったため、コミックのストーリーをそのままなぞった映画化とはならなかったことが結果幸いしました。 コミックの舞台設定上で、コミック登場人物をいくぶん拝借しながらも、映画化にあたり新たに登場させた、滝谷源治・芹沢多魔雄の主要人物がみずみずしく輝きます。 不吉な嫌われ者=カラスの溜まり場・鈴蘭男子高等学校。 三年生の中で一番強いと恐れられている芹沢多魔雄...

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第二十七幕 自虐の詩

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惜しまれる、秀作     映画「自虐の詩」 原作は、業田良家の4コマ漫画です。 原作がギャグなので、映画も、とりわけ前半ギャグで彩られています。 しかし、原作のギャグが、深い意味合いを持つ、哲学的ギャグといえるものなので、映画が、映像で繰り返す、必殺ちゃぶだい返しの技は、少し浮き気味ともなりました。 監督は、あの「トリック」シリーズの堤幸彦。 テレビシリーズのような、軽めのギャグは、こなれ手慣れて...

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第二十六幕 キングダム 見えざる敵

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怨嗟の連鎖反応      映画「キングダム 見えざる敵」 サウジアラビアにある石油会社の外国人居住区で起こった大がかりな爆弾テロ。 死傷者300人をこえる犠牲者の中に、FBI捜査官が含まれていました。 友人の死に悲しむジェニファー・ガーナーに声をかけ慰めるジェイミー・フォックス。 彼は、一度は拒否された、FBIによる現地捜査協力を、無理に、実現させます。捜査期間はたった5日間という条件で。 外交圧...

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第二十五幕 朧の森に棲む鬼

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そそる劇空間の醍醐味と興奮   ゲキXシネ「朧の森に棲む鬼」 舞台の醍醐味を、そのままさながらに映画館で堪能しようとする試み、劇団☆新感線の第5弾です。 とはいっても基本は、舞台にカメラを持ち込み、そのまま録画したものですから、テレビでみるような舞台中継感はどうしてもいなめません。 しかし、特筆すべきは、この作品、中島かずきの戯曲がすぐれている。市川染五郎をはじめとして、古田新太、阿部サダヲ、秋山...

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第二十四幕 パンズ・ラビリンス

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現実を直視させる迷宮  映画「パンズ・ラビリンス」 この映画の舞台は1944年。スペインのとある山奥、ビダル大尉率いるフランコ軍が、反政府ゲリラと交戦しています。 母親カルメンが、ビダル大尉と再婚し、父親の居場所で出産するため、 少女オフェリアも交戦最前線の山奥にやってきます。 スペインでは、1936年、フランコ将軍が共和国に対しクーデターを起こしました。 ヘミングウェイの参加などで知られるように...

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第二十三幕 エディット・ピアフ 愛の讃歌

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鬼気迫るピアフ像      映画「エディット・ピアフ 愛の讃歌」「愛の讃歌」とありますが、原題は、LA VIEN ROSE、バラ色の人生、です。  イブ・モンタンとの恋がもとで生まれたという「バラ色の人生」ですが、映画で描かれるのは、ボクサーのマルセル・セルダンの熱愛です。相手は妻もいる不倫なのですが。 物語は、「愛の讃歌」の曲で日本でも知られている、シャンソン歌手、エディット・ピアフの伝記が綴られるのですが...

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第二十二幕 アーサーとミニモイの不思議な国

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宝に満ちたミニモイワールド 映画「アーサーとミニモイの不思議な国」「インディ・ジョーンズ」や「スター・ウォーズ」のような、「アーサーとミニモイの不思議な国」は、息をもつかせぬハリウッドのジェットコースター映画のフランス版といった趣ですが、最後はしっかり恋物語でしめてるところがフランス映画です。 この映画は、子供から大人へと成長していく過程での成長譚の物語です。 映画では、10歳の誕生日が強調されて...

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第二十一幕 デス・プルーフinグラインドハウス

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快感映画の真骨頂  映画「デス・プルーフinグラインドハウス」 かつてのグラインドハウス物の再現というコンセプトで作られたこの映画は、扇情的題材を通して、わたしたちに、わたしたちの持つ欲望、快感、あこがれ、希望、道理をあるがままに描き出してくれます。 ご承知の通り、グラインドハウスの「グラインド」は、騎乗位の女性の動きを指し、グラインドハウスは、ストリップ劇場の別称でありました。 そこから生まれてき...

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第二十幕 ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序

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期待したい脱構築  映画「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」 今回のヱヴァンゲリヲン新劇場版は、これから、一年に一回のペースで発表されるという、4作で完結する、ヱヴァンゲリヲン新劇場版の初回分、序です。 物語は、別れて暮らしていた特務機関ネルフの最高司令長官の父・碇ゲンドウから呼び出しを受けた碇シンジが、父への複雑な気持ちを抱きながら、ネルフ本部に向かう途中、使徒が出現し、戦闘に巻き込まれそうになった...

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第十九幕 天然コケッコー

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そして二人は幸せに暮らしました 映画「天然コケッコー」  小中学生あわせて全校6人の過疎の村に、親が離婚したため、やってきた転校生大沢広海。 いきなり、同級生ができることになった中二の右田そよ。 二人を軸に展開するこの物語は、いくつかの成就しなかった過去の純愛の中でゆったりと進んでいきます。 そのゆったりさは、なにかとそよに甘えてる、小一の田浦早知子が訴えるおしっこを、広海と話がしたいがために、そ...

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